【終了しました】【講座レポート】
カテゴリー │山がっこう
2018年度 第3回 山がっこう 2019年 1月12日(土)
心配されたお天気は、曇り、とっきどき小雨
でも歩くにつれて 白雲の合間から青空
やわらかなひざしもさしこんで・・・
~大人のための山がっこう~ 初春の花~
国頭村 照首山
新しい年、おめでとうございます。今年も、
皆様と歩くことができる幸いを感謝します。
第3回、2019年幕開けの山がっこうは、
やんばる国頭村中央にたたずむ照首山(395.2m)。
台風続きの夏を越し、暮れになるまで暖かだった冬、
亜熱帯の森はどんな新年を迎えているのかと
歩き始めました。
なんと、今日は24名の参加者。
山が初めての方、御夫婦、会員の常連さん、
きのこ研究の大学生とお母さんと…いろいろ
県道2号線より分け入った登山道、
足元には
かわいいアリモリソウが
ここ そこに
あっ ヒメサザンカ
見上げて花をつけている枝を探すのですが、
なかなか どこ? どこ?
手がとどかない
やんばるの森らしく
雨あがりのしっとりした道を
進んでゆきます。
<共生>
ガイドの吉元さんから告げられた
今日のキーワード
森の中でもひときわ目立つ老大木の足元に
<キノコ>の学生が見つけました。
雨のしずくをたっぷりすった苔に
白い帽子!! みんなもズームイン
かと思えば、おっとっとと体を支えようと
手をのばした木にはこんな大きなナメクジが!
ときおり急な細道の斜面には、ロープが
張られているので気をつけながら声かけあって
ゆっくりと進みます。
これって どうしてこうなったのかな?
倒れた枝を大樹が抱き込んでいる
支えられてる? 喰われてる?
はたまた、枯れた木の葉にも
小さい命のファミリーがいた。
「あんまり花さいてないねー」
ヤブツバキも見たのは落ちていた一輪
サクラツツジもほんのところどころ
お正月の三種
「センリョウ、マンリョウ、アリドオシ」
もまだみていない。
ルリミノキの実も一枝にわずか一つか二つの瑠璃
ちょっとさびしい感じ。
昨年は本当に台風が何度もやってきた。
森もずいぶんと風に雨に苦しんでいた。
私たち人間だけでない。
ぐいっと根っこが持ち上げられたり、
折れ重なっていた。
そんなところに、アオノクマタケラン
緑 に 赤、ちょうど緑から赤に変~身中
まだかなー
もう、おなかすいたよーと
いいながら、重なり合った木をくぐったり
跨いだり、そのときに
「元気だして」と
ヒメサザンカがほほえんでくれた。
こびとのようなうちわで 「わっしょい、わっしょい」
「食べられる?」
不思議と 気にしていると
キノコが見えてくる
そんなこんなしてようやく着いた?
残念ながら頂上からの眺望は森にさえぎられ
景色は見えないのです。
林の中で、横に並んで昼ご飯。
ゆっくりペースで登ってきたので
帰りは少し気がせいてしまいました。
でも、
見逃せません、トクサラン
1本だけ 残っていてくれました。
帰りも アスレチックパークのように
木の根っこをくぐり
まるで 梅の花のようなキノ子ちゃんに
挨拶したり
ちょっと静まったとき
♪<*****>
「いまの?」
「ね!!」
「ヤンバルクイナ」
そばに居合わせたふたりは
「ありがとう、山の神様」と
思わず手を合わせたのでした。
今年も 幸 アリドオーシ です。
この森に生まれ、そこに芽を出し、
どんな日々も受け入れ生き抜き、繋がる生命の共生群
その姿に出逢ったこの道
歩き初め これにまさる吉はなし。
案内くださった吉元さん、ありがとうございました。
初春、新鮮な命の息吹に満たされ 笑顔で
皆無事に下山いたしました。
お疲れ様でした。 ありがとうございました。
大地に根ざし、その時になれば
人知れず花咲く小さき草々よ、
なんと気高く清らな森の妖精たち
追:帰りを待っていてくれたのはバスと
サクラツヅジ の 花かんざしでした。
次回の山がっこう は、
いよいよ 今年度の最後です。
3月9日(土)<玉辻山>
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